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【徹底解説!】レコードの種類と回転数:LP、EP、SPを理解しよう

レコードのきほん



レコードプレーヤーの33、45ってなんのこと?
LP盤、SP盤ってなに?

レコードにはさまざまな種類があり、疑問に思う初心者も少なくないでしょう。

レコードは、その形態や回転数によって大きく分けて3つの種類が存在します。
LP盤、EP盤、SP盤という用語は聞いたことがあるかと思いますが、何が違うのでしょうか?


本記事では、オーディオメーカーで勤務した経験を持つ筆者が、それぞれの違いについて徹底的に解説していきます。レコード収集や鑑賞を楽しむ上で、これらの基礎知識を身に着けることは重要です。

一緒にレコードの魅力に浸りながら、深堀りしていきましょう!

レコードの回転数

それぞれの違いを見ていく前に、レコードプレーヤーの設定を行う際に必ず登場する回転数について知っておきましょう。

レコードプレーヤーは、33回転45回転78回転から回転数を選ぶことができます。
これは、1分間に何回レコード盤が回転するかというものです。33回転はゆっくり、78回転は素早く回ります。
レコード盤の大きさに応じて、レコードプレーヤーの回転数を変える必要があるのです。

33回転は、厳密には33 1/3回転です。
端数まで表記するメーカーも
あれば、33回転と略して表記するメーカーもあります。

ただし、78回転に対応していないレコードプレーヤーも多く存在します。
3種類の回転数に対応している機種は、「3スピード対応」と謳うこともあります。

一般的なレコード盤だけでなく、少しマニアックなレコード盤にも興味がある場合は、念のため78回転にも対応したプレーヤーを選ぶのが良いでしょう。


それでは、LP盤、EP盤、SP盤の違いを見ていきましょう!


LP盤


LP盤は、レコードの中でも最も一般的な種類で、市場に出回っているものの大多数がLP盤です。
LPは「Long Play」の略であり、長時間再生が可能なレコードです。

大きさ収録時間回転数特徴
30cm片面20〜30分33 1/3回転アルバムをリリースする際に使われる
クラシック音楽ジャズに多い

LP盤は、その収録時間の長さからアーティストがアルバムをリリースする際に最適です。
アーティストの意図したアルバム構成セットリストを楽しむことができます。

また、楽曲の時間の長いラシック音楽ジャズはLP盤に多く存在します。
壮大な交響曲作品では、表面に第1楽章、裏面に第2、第3楽章となっているようなものもあります。


EP盤

EP盤は、17cmの小さなレコード盤です。
EPは「Extended Play」の略であり、1〜3曲が収録されています。

大きさ収録時間回転数特徴
17cm片面7〜8分 45回転 音質に優れている
ミニアルバムをリリースする際に使われる

LP盤と比べてEP盤は回転が速いため、同じ1秒間でもレコードの溝を長く読み取ります。これによって、音の解像度が上がり、音質が向上します。


EP盤は、種類によっては真ん中に大きく穴が空いたものもあり、それらはドーナツ盤とも呼ばれます。
(厳密には違う種類のレコード盤ですが、同じサイズ、同じ回転数で再生します。)

TEAC LP-R520 ドーナツ盤用のアダプターが付属している

45回転に対応しているレコードプレーヤーには、真ん中に穴が空いたドーナツ盤用のアダプターが付属することも多いです。
生粋のオーディオマニアの中にはこのアダプターにまでこだわる方も多いですよ。
素材にこだわった本格的なものから、アダプター自体がドーナツの形をしたようなユニークなものまで、色々なものが出回っています。


現代のアーティストが作品をリリースする際、「〜〜 1st EP」などと表現することがあります。
シングルCDとアルバムの中間である「ミニアルバム」をリリースするときの表現として、今でもEPという言葉が使われているのです。







SP盤

SP盤は、収録時間が短く、主にシングル曲が収録されています。
SP盤は「Standard Playing」の略であり、最も古い種類のレコードです。

大きさ収録時間回転数特徴
25cm
30cm
片面4〜5分 78回転 樹脂でできており割れやすい
希少性が高くマニアに人気

SP盤は最も古い種類で、蓄音機で収録されているものが多いため、独特の音の雰囲気があります。
1960年代頃まで製造されていたようですが、今ではほとんど製造されることはありません。
古くに生産されたものであることや、その独特な音から、コレクションとしても人気が高いです。

材質は樹脂でできており、非常に割れやすいです。またカビも生えやすいため、綺麗な状態で残っているものは市場ではあまり出回っていません。

30cmのSP盤は、LP盤と大きさは同じですが、材質や厚み・重さが違います。
盤面にも表記がありますので、33 1/3ではなく78と書いてあるレコード盤は注意してください。

SP盤は78回転に対応しているプレーヤーでなければ再生できない上、SP盤専用の針を用意する必要もあります。現在のオーディオ界では主流ではないのです。





それぞれの特徴をまとめる

大きさ収録時間回転数特徴
 LP盤 30cm片面20〜30分33 1/3回転アルバムをリリースする際に使われる
クラシック音楽ジャズに多い
 EP盤17cm片面7〜8分45回転音質に優れている
ミニアルバムをリリースする際に使われる
*大きく穴が空いているドーナツ盤もある
 SP盤 25cm
or
30cm
片面4〜5分78回転樹脂でできており割れやすい
希少性が高くマニアに人気
*再生環境を整える必要がある

それぞれの特徴、得意とする部分などがわかりましたでしょうか。

レコードの仕組みや種類ばかり語ってしまいましたが、レコード盤にはアルバムジャケットや歌詞カードなど、それ以外の魅力もたくさんあります。
アーティストのメッセージやデザインなど、音楽と一緒に楽しむ要素がたくさんあるのです。

気になった方は、ぜひお近くのレコードショップやレコード販売イベントへ行き、手にとってみてくださいね。



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